山口義行・公式WEB

Yamaguchi-yoshiyuki.net

番組出演「2007」

12月 29th, 2007
  • 2007年12月29日
  • 朝日ニュースター
  • 毎週土曜日 午前11時から午後01時まで
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年12月23日
  • NHK教育
  • 日曜夜07時30分から07時55分まで
  • 番組名:ビジネス未来人
  • テーマ:シリーズ 再生の達人④ ヒットをつかむ“超再生術”


  • 2007年11月21日
  • NHK総合
  • 毎週月曜日から木曜日の夜07時30分から07時56分
  • 番組名:クローズアップ現代
  • テーマ:不良債権”は今 ~検証 金融危機10年~


  • 2007年11月17日
  • 朝日ニュースター
  • 毎週土曜日 午前11時から午後01時まで
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年9月23日
  • NHK教育
  • 日曜夜07時30分から07時55分まで
  • 番組名:ビジネス未来人
  • テーマ:シリーズ 古いものこそ価値がある④ “チョットひと工夫”で大ヒット


  • 2007年9月15日
  • 朝日ニュースター
  • 毎週土曜日 午前11時から午後01時まで)
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年8月25日
  • 朝日ニュースター
  • (毎週土曜日 午前11時から午後01時まで)
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年7月29日
  • テレビ東京
  • 夜09時30分から11時まで
  • 番組名:TXN参院選スペシャル
  • テーマ:ザ・決断!国民の審判 真夏のビッグウエーブ


  • 2007年7月28日
  • 朝日ニュースター毎週土曜日 午前11時から午後01時まで
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年 3月31日
  • 朝日ニュースター
  • 毎週土曜日 午前11時から午後01時まで
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年 3月22日
  • NHK総合
  • 夜07時30分から75分
  • 番組名:地域応援キャンペーン 発見!コロンブスの卵
  • テーマ:独自な地域活性化を紹介する


  • 2007年 2月26日
  • NHK総合
  • 毎週月~金曜日 17:10~18:00)
  • 番組名:ゆうどきネットワーク


  • 2007年 2月17日
  • 朝日ニュースター
  • 毎週土曜日 午前11時から午後01時まで
  • 番組名:愛川欣也 パック・イン・ジャーナル


  • 2007年 1月20日
  • NHK総合
  • 夜12時30分から01時45分
  • 番組名:オンリーワンを探せ
  • テーマ:独自な地域活性化を紹介する

第18回 新銀行東京を徹底検証!

8月 9th, 2007

元記事

東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京の経営状況が芳しくない。累積赤字は膨らみ続け、都の出資した資本金も大幅に毀損している。経営が悪化した原因は何なのか、また、今後再建の見通しは立つのだろうか。

累積する赤字

新銀行東京は貸し渋りに悩む中小企業への資金提供を目的に、東京都が1000億円を出資して2004年に設立した(開業は2005年4月1日)。しかし、07年3月期決算の最終赤字は547億円。設立後3年間で、累積赤字は既に849億円にまで膨らんでしまっている。都の出資分の約8割が失われてしまっている計算になる。このままでは都の出資した1000億円が消滅してしまう可能性は極めて高い。「コレが言いたい」の第18回は、新銀行東京を取り上げ、徹底検証したいと思う。

経営悪化の原因

地方の信用金庫ほどの規模を持つ新銀行東京は、石原慎太郎都知事の2期目の公約の目玉として掲げられ、2005年4月に営業を開始した。設立の理念は中小企業を巡る金融状況の解決であり、民間銀行の貸し渋りや担保主義から中小企業を救済することを目的としている。

当初は来年(08年)3月までに黒字に転換する予定だったが(図表1)、巨額の累積赤字を受けて本年6月に黒字化目標を2年先延ばしした。さらに、無担保・無保証融資の限度額引き下げや人員削減、ATMの全廃など、中期経営計画の見直しが行われている。

(図表1)新銀行東京の経営状況(経常利益)新銀行東京の経営状況(経常利益)

赤字が増えた原因はとして、融資額が伸びていないことと不良債権の増加の2つが考えられる。図表2にあるように、初年度の中小企業向け融資の計画達成率は56%であり、2年度目も前半の3倍増えないと計画達成は不可能である。

(図表2)中小企業向け融資保証残高中小企業向け融資保証残高

また、融資の伸び悩みは預金と比較するとより鮮明である(図表3)。初年度は3割、2年目の前半では集めた預金の2割強しか中小企業向け貸し出しに使われていないのである。

(図表3)預金残高と中小企業向け融資預金残高と中小企業向け融資

もう一つの原因である不良債権の増加については、貸倒引当金の増加が経営を圧迫している。貸倒引当金とは債権が回収できない可能性に備えて予め計上しておくお金のことである。実際に企業の倒産が起こって損失が発生した場合は、利益を削って計上した貸倒引当金から損失を補填する。そして、新銀行は他の銀行で融資を受けられなかった企業を主な融資対象にしているため、初年度1年間で約80億円の引当金を積み、2年目にはわずか半年で100億円の引当金を積んでいる。この貸倒引当金の増加が、経営悪化に大きく響いているのである。

銀行が抱えるジレンマ

そもそも「銀行を新しく作る」という政策そのものが本当に良かったのか、という問題が基本的にある。図表4にもあるように、新銀行東京の設立構想が打ち出された2003年には、中小企業の金融事情が大きく好転しつつあった。そして、銀行が開業した2005年にはすでに貸し渋りは終焉し、民間銀行が中小企業への融資に力を入れていた。さらに、営業開始後に新銀行から融資を受けた企業の多くは、他の銀行で融資を受けられなかった企業である。つまり、借り手不足による融資の伸び悩みと不良債権の増加を原因とする経営悪化は、自明の理だったのである。

(図表4)借入難度 「困難」-「容易」同年同期比借入難度 「困難」-「容易」同年同期比

新銀行は優良企業ばかりに融資して黒字にしても民業圧迫になり、業績の悪い企業に貸し込めば不良債権がたまって赤字になるという、本質的なジレンマを抱えている。苦しい中小企業に融資をしながら、一方で赤字を出さないようにバランス良く経営することが求められているのである。

そのような銀行を作ることに対して、設立前から東京都の職員や銀行関係者からも疑問の声があがっていた。それにも関わらず新銀行は営業を開始し、税金である資本金を減少させ続けている。そのことに関して、2007年3月15日の制作発表会見において石原慎太郎都知事は「これは、残念ながら大きく状況が変わりまして、しかし、私は銀行を作った趣旨は決して間違っているとは思いません。」と発言し、今後は大株主として発言をしていくことと、2年後の再建を明言した。

コレが言いたい!
――明確な再建計画を示せ!

2年後の再建を明言するならば、失敗した場合には撤退することも含めた明確な再建計画があって然るべきである。具体的な再建計画もないままに営業を続ければ、追加の税金の投入など事態の悪化を招くだけである。石原都知事は自己の進退も含めて、自分の発言に責任を持つべきである。

また、政策が提示され、このような結果が出ているにもかかわらず石原都知事に投票した都民は、自分の選挙行動の結果が問われる時でもある。2年後の新銀行東京の動きに注視してみてはいかがだろうか。

(2007/8/9 執筆)

第17回 日本の「食」を守れ! ~今求められている農業政策とは~

6月 27th, 2007

元記事

国土が狭いのだから、日本で農業をするのは不合理。工業品を作って輸出し、それで得た外貨で農産物を輸入するほうが合理的――かつてはこんな意見が根強かった。しかし今や、こんなことを言っておられない事態が起きつつある。

求められる日本農業の再生

人口増加やBRICs諸国の台頭により、地球的規模で食糧難が問題になっている。また、環境問題からバイオ燃料の需要が増加し、食料価格が上昇している。輸入農産物の安全性を懸念する声も大きくなっている。ところが、日本農業をめぐる状況はますます厳しくなり、食料自給率も低いままである。農業を再生し、自給率を引き上げるには何をすべきか。「コレが言いたい」の第17回は、深刻な日本農業の現状と、求められる農業政策について考えてみたい。

深刻な日本農業の現状

日本農業の現状は悲惨である。近年、農業産出額、農地、農業従事者のいずれも大幅に減少してきた。1986年には11兆4236億円であった農業産出額が、2005年には8兆4807億円と20年弱で26%も減少している。同様に、536万haあった農地が2006年には467万haと13%減少している。さらに、農業従事者においては377万人から2006年の210万人へと44%もの減少を示した。農業従事者は今後も年々減少し、2015年には146万人にまで減少すると言われている。その際には、65歳以上の割合が6割を超えると予測されており、日本の農業はその内部から崩壊しかねない状況に至ると見られている。

図1は各国の食料自給率(カロリーベース)を比較したものだが、日本は40%と他の先進国と比較して著しく低いことが分かる。ここで注意が必要なのは、図に示されているアメリカ、フランス、ドイツ、イギリスはいずれも近年食料自給率を上昇させてきたという事実である。1961年には78%あった日本の食料自給率が2003年には40%に低下したのに対し、同時期アメリカでは119%から128%へ、フランスでは99%から122%へ、ドイツでは67%から84%へ、イギリスでは42%から70%へ上昇させてきたのである。日本では、「先進工業国では食料自給率が低下するのは当たり前」といった認識が常識化しているが、現実はけっしてそうではない。日本国民がまずこの事実をしっかりと認識することが、事態改善の第一歩であると言えよう。

(図表1)各国の食料自給率各国の食料自給率

資料:農林水産省「食料需給表」 FAO”Food Balance Sheets”

「食」の海外依存の危険性

さて、他方で、「食」を海外に依存することの危険性はますます高まっている。

  1. 第一は、世界的な食糧難問題。人口増加やBRICs諸国の台頭により、地球的規模で食糧難が起きつつある。実際、中国は工業化が進み、農産物の輸出国から輸入国へと転換しつつある。例えば、最近の大豆価格の上昇は中国が大豆の輸入国になったことが大きく影響している。このように、食糧事情が悪化してくると、気候異変などが契機となって、食料輸出国が自国の食糧を確保するために、突然輸出を抑制するということが起きる。そうなると、日本は干上がってしまいかねない。かつて、1973年のアメリカの大豆禁輸措置によって日本やヨ-ロッパで大混乱が生じた歴史もある。こうした危機再来の可能性は、かつてないほどに高まっている。
  2. 第二は、輸入食材の安全性に係わる問題である。BSE問題、中国からの輸入野菜の農薬問題など、「食」の安全性に関する問題が多発してきた。そもそも、輸入農産物はどの様に作られているのかチェックがしにくく、「作り手の顔」が見えない。その点、国産品、特に「地産地消」であればなおさら安心である。日本の農業が衰退していくことは、「食」の安全性が低下していくことでもある。
  3. 第三は、環境問題への対応が、食糧供給に与える影響である。地球温暖化への対応としてバイオエネルギーに注目が集まっている。それが食料価格の上昇を引き起こす。石油の代替燃料としてエタノールへの需要が高まり、とうもろこしなどの価格はすでに急騰している。さらに、ともろこし価格上昇が他の農産物からともろこしへの転作を促し、結果的に農産物の価格が波及していくという事態もすでに起きている。日本でもジュースなどの価格上昇や、マヨネーズの久々の値上げなど国民の食卓への影響が見られ始めている。

「直接支払い」という農業政策

さて、今日本の農業の再生に必要な施策は何か。ここでは、なかでも特に重要だと思われる「直接支払い」という政策について考えてみよう。

「直接支払い」とは、文字どおり農業従事者に国が直接お金を支払って、所得補償するというもの。そのやり方は多様だが、アメリカの場合、「目標価格」と「市場価格」の差額を政府が農家に直接に支払うことで所得補償するという仕組みが取られている。例えば、10ドルで売らなければ農家にとって採算の取れない農産物が、市場で6ドルで取引されているとしたら、その差額4ドルを政府が農家に支払うことになる。その他、過去何年間かの生産高や作付面積を基準に算定した金額を農家に支払うというやり方をしている国もある。

図2に明らかなように、先進各国では、こうした「直接支払い」などによる個別所得補償が農業所得の大きな割合を占めている。日本では、小規模農業が多く、アメリカなどの大規模農家と比較して、生産性が低いために、価格競争力が劣ると言われている。確かにそれは否定できないが、そのアメリカですら農業所得の46%が個別所得補償されている。これに対し、日本は0.7%でしかない。これでは、日本農業に勝ち目はなく、衰退は必然である。ヨーロッパ各国では手厚い補償がなされており、これが自給率の維持・向上の大きな要因になっている。

(図表2)農業所得に占める直接支払いの割合農業所得に占める直接支払いの割合

資料:民主党パンフレット『農林漁業』再生プラン

もちろん、各国が「直接支払い」を無制限に行なえば、農産物の貿易が成り立たない。そこで、支給額の上限について、国際的な取り決めがなされている。これをAMS(Aggregate Measurement of Support=助成合計量)という。図表3はその上限枠のうちのどの程度を各国政府が支払っているかを見たものだが、アメリカでは可能な上限枠の75%、EUでも64%を支払っているのに対し、日本では18%にしか達していない。日本政府が本気で農業を護ろうとしてこなかったことが、この数字に端的に占めされている。

(図表3)AMS水準の各国比較AMS水準の各国比較

資料:衆議院調査局農林水産調査室

また、日本の農業予算のうち、現状では45%が公共事業費である。農業に使われるべき予算が農業そのものではなく、周辺の道路の整備などに使われている割合が大きい。「直接支払い」という形で農家に直接お金を支払うことで自給率を上げるという試みは、真剣に検討されてよい。ちなみに、政府もこの方向に進み始めているが、支給対象を大規模農業に限るなどけっして十分なものとは言えない。

コレが言いたい!
――「農業保護は国の安全保障」――

「農業を守ることは国の安全保障だ」という認識が重要である。現在の食料自給率では、どんなに多くの武器を持っていても国は守れない。輸出国が農産物のわが国への輸出をストップしたら、日本は簡単に干上がってしまうからである。

食料自給率向上のための予算は、防衛予算同様に国家の存立に関わる不可欠なコストなのである。そういう国民的合意を前提に、政府は自給率についての具体的な数値目標を設定し、その達成のために様々な施策を講じることについて国際社会の了解を得るよう努力すべきである。他国もこれを真っ向から否定することはできないであろう。

なぜなら、それは日本国民の基本的な生存権に関わる問題だからである。

(2007/6/27 執筆)

山口義行・公式WEB

Yamaguchi-yoshiyuki.net