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山口ブログ№3 [2016.1.8]

1月 8th, 2016

「年明け早々の株価急落に思う」
――以下、かなり長い文章ですが、
関心のある方はお読みくださいーー

 昨年12月30日に19,033円をつけた日経平均が、
1月4日の大発会以来4日連続で下落しました。
大発会から4日連続の下落は21年ぶりのことだそうです。
しかもその下落も大幅で、1月7日の終値は17,767円。
たった4日間で1,266円も下落しました。
8日も引き続き下落し、17,697円で引けました。

株は上がったり下がったりが当たり前ですから、
そのたびにコメントする必要もありませんが、
この大幅な落ち込みについては、以下に簡単に
私の「思うところ」を述べてみたいと思います。
というのは、この株価下落は
「北朝鮮の核実験の影響」などでは断じてなく、
明らかに世界経済の景気局面の変化を
反映していると考えられるからです。
 
最近の日本株下落の直接の要因は3つあります。
 1つは、アメリカ経済の現状と先行きに
「不安」が生じていることです。
その「不安」の背景には世界景気の局面変化があります。
中国経済の落ち込みをきっかけにした世界経済の停滞、
しかもそれが長引きそうだという予測が
原油価格の下落を引き起こし、
それが米国エネルギー産業の収益悪化を生んで
米国株の下落を引き起こしています。
また世界経済の悪化とドル高を反映して
アメリカの製造業が元気を失っています。
米国製造業の景況を示すISM製造業景況指数が、
11月、12月と2か月連続で
「活動の拡大と縮小の境目」である50を割り込みました。
1月4日に発表された12月の指数は48.2です。
これはなんと2009年以来の低水準です。
さらに、先月FRBが実施した「利上げ」の影響か
どうかはまだわかりませんが、
最近は住宅ローン申請件数が減少してきています。
こうした事情を反映して、
アメリカ経済の現状と先行きに悲観ムードが漂い始めました。
このことが米国株(ダウ平均)の下落を引きおこし、
これが日本株の下落に波及しているという関係にあります。
 
2つ目は、いうまでもなく
中国経済の落ち込みを反映した中国株の下落と人民元安です。
1月4日日経平均が1日で400円超下落しましたが、
その背後には同日の上海市場で株価が7パーセント近く下落し、
株取引の停止措置(サーキットブレイカー)が
実行されたことがありました。
また、7日日経平均が423円下落しましたが、
これも同日中国株が7パーセント下落し、
取引停止措置が発動されたことを反映しての下落でした。
こうした中国株の下落の背後には
中国経済の落ち込みがあることは言うまでもありません。
中国経済の落ち込みが人民元の切下げを生み、
その人民元の下落を嫌気したマネーが中国から逃げ出している、
その逃避の過程で中国株が売られているという関係にあります。
 
日本株下落の3つ目の要因は、円高の進行です。
昨年12月号のスモールサンニュースの「景気を読む」で、
アメリカの「利上げによって新興国から資金が流出し、
その資金が比較的安全だとされる円に集まれば、
逆に円高ドル安が進む可能性」があることを指摘しましたが、
新興国からだけでなく、
世界景気の局面変化を反映した株価下落によって、
株式投資に回っていた米国マネーまでもが、
「安全」だとみなされている「円」に避難してきており、
結果として円相場は1ドル=118円を割る局面にまで上がってきました。
そうなれば、円安依存で上げてきた日経平均が
下落するのは当然ということになります。

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